野音のステージ向かって咲いたパンジーが散る時に見た走馬灯の話

 雨の長い日のことでした。
 前日も前々日も雨だったので、正直雨にもすっかり飽きていました。むしろ、このままだったら根腐れを起こしかねないと、ヒヤヒヤしていたぐらいでした。長雨って楽しいのだけれど、楽しいのが続くのは良いことばかりじゃないのですね。
 しとしとと降り続ける中、ふんわりとまるで、雨音の一部であるかのように大きな音が響いてきたのです。それまでに何度かそういうことはあったのだけれど、この時ほど雨と一体となった大きな音を感じたことありませんでした。
 葉陰で身を隠し、途方に暮れていた蟻たちですら驚いた顔をしていました。
 なにか凄いことなのだと、具体的にはわからないけど、そう感じました。
A Piece Of Future
 記憶の中のその音で、意味はわからないけれど、もうこの花弁を散らしても良いと理解したのです。

野音のステージ向かって咲いたパンジーが散る時に見た走馬灯の話」を改訂

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