Ｕ・Ｂ＞もしかしたら、「甲斐性」なのかもしれんのですけど、己が小さく感じることないですか？最近もう一日に何十回
も泣きそうなんですけど。
空虹桜＞無いとは口が裂けても言わないけど、一日何十回って、敏感症というか過敏症というかウザいわ。
Ｕ・Ｂ＞ウザい言うな。もうちょい懐の広い人間ってヤツになりたくないですか？
空虹桜＞懐の広いアンタなんてつまんないよ。たぶん。
Ｕ・Ｂ＞ヒドくね？その言いっぷり。
空虹桜＞別に人間力みたいのが高いからって、一律必ず、善なるものというか、正解なわけじゃないじゃん。必要とされるタイ
ミングにハマるかどうかなわけだから。
Ｕ・Ｂ＞そりゃね。でも、きっと、懐の広さみたいなものがあると、タイミングが巡って来やすいんじゃないかと思う
んです。もしかしたら、それはチープなタイミングかもしれないけど、なにも無いよりマシというか。
空虹桜＞実際のところ、別にアタシに甲斐性や懐の広さがあるわけじゃないけど、きっとね、捕らぬ狸な幻想だよ。
Ｕ・Ｂ＞そりゃまぁたしかに。ただ、ターンが回ってくるか来ないかって、決定的に人によると思うんですよ。チャンスの回数は
平等だって言い方する人もいますけど、ガチでチャンスが無くて死んでいった人の言い分ではないわ
けですよ。
空虹桜＞生存者バイアス（※１）だ。
Ｕ・Ｂ＞ええ。たぶん、俺の懐の浅さの最たるところは思慮浅い発言（※２）だと評価していて、それなりに矯正はしてきた
つもりなんです。
空虹桜＞小学校までの超短気で喧嘩弱いアンタに比べれば、たしかにマシではある。
Ｕ・Ｂ＞ね。でも、マシな程度なんですよ。
空虹桜＞だからって、そこまでガッツく気力があるわけでもないでしょ？
Ｕ・Ｂ＞ああ。ええ。そうですね。無いです。ガッツけばなんとかなりますかね？
空虹桜＞ならないとは思うけど、言い方悪いけど、阿闍梨（※３）なんて、ウルトラガッツいてるわけじゃん。ある意味。
Ｕ・Ｂ＞流石。極端な解釈を。
空虹桜＞生まれとか育ちのせいにすると、親のせいみたいな責任転嫁っぽくなるからヤなんだけど、結局、お互いに振り切れ方が拙
いんじゃないかなぁっていう。
Ｕ・Ｂ＞存在の中途半端さが、そのまま、懐の浅さにつながってると。
空虹桜＞振り切れてないと、どっちにも転ばないっていうかね。だって「アイデン＆ティティ」で「普通だ」言ってたみうらじゅん（※４）
ですら、ウチらから見たらちっとも普通じゃないわけじゃん。
Ｕ・Ｂ＞そゆ話になりますか？しかも、ヤケに説得力がある。
空虹桜＞たぶんさ、みんな「大きな大人」みたいなものへの憧れを抱いたまま歳取って死んでくんだよ。
Ｕ・Ｂ＞ならば、いっそ生き恥のひとつもきっちり晒した方が、大きくなるかもしれんのですかねぇ。
空虹桜＞まぁ、アンタの場合、なんだかんだで、結構生き恥さらしてるとは思うけどね。
Ｕ・Ｂ＞フォロウにならんし、「もっと晒せ」言ったのはお前じゃないか！（※５）
※１ 生存者バイアス：生存した物のみを基準とすることで誤った判断を行ってしまうこと。脱落者は文字通り脱落済みであり、死人に口なしだから、死者の言葉を聞く能力がないと駄目だよね。っていう。
※２ 思慮浅い発言：だいたい、あとで後悔するのだけど、後悔していることを周りは知らないし、知らせたいとも思わない。
※３ 阿闍梨：お餅ではない。サンスクリットで「軌範」を意味し、漢語では師範・軌師範・正行とも表記するが、その意味は本来、正しく諸戒律を守り、弟子たちの規範となり、法を教授する師匠や僧侶のことである。
※４ アイデン＆ティティ：残念な僕らの聖典。 みうらじゅん：みうらじゅんの前にみうらじゅん無し。みうらじゅんの後にみうらじゅん無し。
※５ 空虹１５行。Ｕ・Ｂ１８行で、俺の勝ち。11月はわりと憂鬱で、自滅続きなんだけど、まぁ、頑張れ＜俺
